シーレーン 2012 12 2
また、日本の政治家が逃げているテーマを書きましょう。
シーレーンとは、海上交通路のことで、
日本の場合は、原油や天然ガスについては、
南シナ海、インド洋を経て、ペルシャ湾に至る海上ルートです。
このシーレーンをどうやって守るか。
これについて、日本の政治家は議論を避けていると思います。
いくら日本の国土を守れても、
資源を海外に依存する日本は、
シーレーンを守れなかったから、何の意味もありません。
現在、日本のシーレーンは、
アメリカ海軍が、「ついでに」「サービスで」守っているという状態です。
ここでも、「アメリカ依存」「アメリカ任せ」が明白です。
そもそも、アメリカは、日本のシーレーンを守る必要があるのか。
今までは、アメリカ財政に余裕があったので、
「ついでに」「サービスで」日本のシーレーンを守っていましたが、
未来は、どうなるか、わかりません。
だからこそ、日本の政治家は、
今のうちから、「シーレーンをどうやって守るか」を真剣に考えておくべきです。
にもかかわらず、たいていの政治家は、こうした問題から逃げます。
つまり、政治家たちは、少女漫画の世界に逃げ込んでいるのです。
「見たいところだけ見て、見たくないところは見ない」という少女漫画の世界です。
いや、もしかすると、日本の政治家は、かなり女性的かもしれません。
「誰かに守られたい。守られた上で、言いたいことは言いたい」
これは、女性の特徴です。
世界は、刻々と変わりつつあるのです。
にもかかわらず、日本の政治家の頭は、終戦直後のままです。
ペルシャ湾 2012 11 4
将来、アメリカから、
「ペルシャ湾は、日本が自力で守れ」と言われる日が来るでしょう。
現在、ペルシャ湾は、バーレーンに司令部を置く、
アメリカ第5艦隊(空母を含む)が守っていますが、
この体制が、いつまで維持できるか。
アメリカは、いつの間にか、原油輸入の多様化を進め、
原油の中東への依存度は、かなり下がっています。
やがて、アメリカは、中東なしでも、
原油も天然ガスも輸入先に困らないということになるでしょう。
さらに、今、アメリカは、シェールガスやシェールオイルで盛り上がっています。
これは、もしかすると、禁断の果実を口にしたかもしれませんが、
いずれにせよ、アメリカの国内資源は有力です。
つまり、アメリカの中東への関心は下がっていくでしょう。
問題は、アメリカの納税者の動向です。
「巨額の税金を使って、アメリカ第5艦隊を駐留させているが、
これは、税金の無駄遣いではないか」という声も出てくるかもしれません。
そうなると、いったい、どこの国が、
ペルシャ湾の原油や天然ガスを最も利用しているのか。
つまり、最も恩恵を受けている国が、ペルシャ湾を守るべきではないかとなるでしょう。
その国とは、日本です。
相変わらず、日本の政治家は、天下泰平の日々を過ごしているでしょうが、
本当に、のんびりしていていいのか。
親米派の政治家は、「日米軍事同盟があるから大丈夫だ」と言うでしょうが、
はたして、それでアメリカの納税者を納得させることができるのか。
世界は、刻々と変わりつつあるのです。
にもかかわらず、日本の政治家の頭は、終戦直後のままです。
空母 aircraft carrier 2005 2 17
日本は、将来的に、空母が必要になるでしょう。
なぜかというと、アメリカの軍事力が弱体化するからです。
アメリカは、巨額の財政赤字を抱えています。
それは、天文学的な数字です。
これでは、いつか「空母セット」が維持できなくなります。
(空母と駆逐艦のセットを維持するには、巨額の経費がかかります)。
日本人が贅沢できるのは、貿易で、金儲けしているからです。
そして、儲けた「お金」で、世界中から、資源や食糧を買い集めているからです。
こうした「日本の贅沢」は、アメリカの軍事力が弱体化すれば、終わりです。
まさか、飛行機に、日本製品を積んで、商売するわけにはいかないでしょう。
「アメリカの財政赤字の状況」と「アメリカ軍の再編成」を見ながら、
日本の空母を検討すべきです。
今のアメリカの財政では、全世界に、
「空母セット」を展開することはできないはずです。